東京都北区赤羽南(赤羽駅徒歩3分))の不動産鑑定事務所。各種の不動産鑑定評価(相続財産の時価評価、賃料評価、借地権評価、立退き料等)はお任せ下さい!

相続財産の時価評価が必要なとき


「相続で最もモメるのは、不動産です。

 自分たちで勉強するよりも、専門家をつけることをオススメします」


相続財産の公平な分配のための評価(事例1)


     財産の相続・贈与で一番問題となりやすいのが、土地・建物などの不動
    産の分配です。不動産は個別性が強く、更地、建物付の土地、借地権付の
    土地、貸家に供されている土地等により価格は相当異なるので、鑑定評価
    書により適正な価格を知れば、公平に財産を分配することができます。

      相続税等を算定するため、「財産評価基本通達」による簡便な評価が認
    められています。例えば「貸ビル」は貸家に供されている土地+貸家で評
    価されますが、鑑定士の評価では「貸家及びその敷地」として評価され、
    首都圏では「財産評価基本通達」による簡便な評価よりかなり評価額が
    高くなります。

      鑑定書をとることをお勧めします。

                                                 》》事例1 貸ビルの評価へ



◎相続における広大地の判定(事例2)

       平成29年12月31日まで

      相続税における土地評価の方法で「広大地*」の評価があります。下記の
    算式で求めることとなりますが、この制度を適用すれば500
uで
    ▲
42.5%、1,000uで▲45%、5,000uで▲65
%の評価減となりま
  す。
                               
 

         広大地補正率 = 0.60.05  × 広大地の面積/1,000u
         広大地評価額 = 正面路線価  × 広大地補正率 × 面積


       ただし、マンション適地の場合には、広大地評価減は適用されません。
    そこで不動産の専門家である不動産鑑定士による鑑定評価書を取る
    とにより広大地の判定を行うことができます。
      

 

          * 広大地
             その地域における標準的な宅地の地積に比して著しく地積が
             広大な宅地で、都市計画法に定める開発行為を行う場合に道
             路や公園などの公共公益的施設用地(=潰れ地)の提供が必
             要と認められるものをいいます。
                                       

                                                                             
》》事例2 広大地の判定評価へ

       平成30年1月1日以降


      相続税における土地評価の方法の「広大地」が「地積規模の大きな宅地」に
    名称が変わり、内容も大幅に改正されます。
     この改正では、
広大地の時の微妙な判断をなくし、下記の5条件に該
    当すれば地積規模の大きな宅地」として規模格差補正率の適用になり、
    次の算式で求めることになります。

         地積規模の大きな宅地の評価額
                 
= 路線価額 × 各種補正率 × 規模格差補正率 × 地積

    【5条件】
       @三大都市圏500u以上の地積(それ以外の地域1,000u以上の地積)
      A
路線価の地区が、普通商業・併用住宅地区又は普通住宅地区
       B市街化調整区域(開発行為を行うことができる区域は除く)に所在
      していない。

       C都市計画法の工業専用地域に所在していない。
       D容積率400%以上(東京都の特別区は300%以上)に所在していな
   
    い。

    【規模格差補正率
       規模格差補正率={(A×B+C)÷地積規模の大きな宅地の地積A}×0.8

三大都市圏
三大都市圏以外
地積(u) 地積(u)
500以上
1,000未満
0.95 25  ―

1,000以上3,000未満 0.90 75 1,000以上3,000未満 0.90 100
3,000以上5,000未満 0.85 225 3,000以上5,000未満 0.85 250
5,000以上 0.80 475 5,000以上 0.80 500

      

◎遺産相続時における種々不動産の評価(事例3)

 
     がけ地、私道敷、無道路地、不整形な宅地、高低のある敷地、底地、
    袋地状の宅地等の特殊な土地は「財産評価基本通達」による簡便な評価
    では、高く評価されますので、鑑定評価書による適正な価格をとること
    をお勧めします。

                                                         》》事例3 遺産相続時の評価へ 



◎税法上の交換の際の評価(事例4)

      法税法上の交換の場合は、価格的には交換する資産の評価額の差額が、
    金額が大きい方の20%以内でなくてはなりません。鑑定評価を事前にし
    ておけば安心して取引を進めることができます。

                                     
                                         》》事例4 不動産の交換の評価へ



◎同族会社と代表者の取引等における税務署対策(事例5)

   
法人とその役員等との間の売買・交換、同族会社の法人と代表者個人の取引
      等は税 務上厳しくチェックされますので、鑑定評価をしておくことが必要です。



                            》》事例5 同族会社と代表者の取引の評価へ 
 
          

◎遺留分の減殺請求のための評価


   法定相続人のうち相続人に認められた、被相続人が遺言によっても処分
   できない最低限の相続人の権利である遺留分の減殺請求のとき、鑑定評価
   書による適正な価格が必要となります


メリット


★ 不動産の適正な価値が分かることで公平な財産分配でき、親族間の紛争を
     予め防ぐことができます。

★ 鑑定評価書を通じて「広大地の評価減」が可能で、相続税、贈与税が安くな
      ります。

★ 特殊な不動産(がけ地、私道敷、無道路地、不整形な宅地、高低のある敷
      地、底地、袋地状 の宅地など)は、鑑定評価書をとることにより、相続税、
      贈与税を安くすることができます。


 
法税法上の交換の場合は、価格的には交換する資産の評価額の差額
   が、金額が大きい方の
20
%以内でなくてはなりません。鑑定評価
   を事前にしておけば安心して取引を進めることができます。


 法人とその代表者等との売買・交換等は税務上厳しくチェックされま
  すので、
鑑定評価をしておくことが必要です。

★ すでに相続税の申告を済ませた方も、相続税の申告期限から1年以内は、
     更正の請求により、1年を超えて5年以内なら嘆願により、納めた税金を
     還付してもらえます。


事例1 《貸ビルの相続財産の評価》

   ご相談内容        

個人の方からのご相談で、「兄弟3人で父親の財産を相続した。現金、株券は均等に配分したが都内に貸ビルが1棟あり、「財産評価基本通達」により評価して、長男が当該ビルを取得したいという。どうも「財産評価基本通達」で評価すると時価より安いと思う。鑑定評価して欲しい」という相談でした。

 当事務所では早速現地調査に着手し、相談者のお持ちの不動産が貸ビルで『一般的に「財産評価基本通達」で評価すると時価より安くなるうえに、貸ビルは土地からは「貸家建付減価」ができ、建物からは「借家権」が控除できることから、かなり時価と乖離が発生するでしょう。』と相談者にお話し、直ちに鑑定評価に着手しました。


物件内容


   所 在 地:東京都○○区
   用途地域:商業地域(建ぺい率80%、容積率700%)
   土地面積:175u(52.9坪)
  建物面積:延 1,133u(342.7坪)
   道  路:45m国道
  路 線 価:4,770,000円/u
   建物固定
  資産評価額:129,386,000円(総額)
  土地概要:間口8m、奥行22m、矩形の中間画地
   建物概要:地下1階付10階建 鉄筋コンクリート造 店舗・事務所
       賃貸用貸ビル  

評価方法

 

地積 広大地補正率 減額率
500u 57.5% ▲42.5%
1,000u 55.0% ▲45.0%
2,000u 50.0% ▲50.0%
3,000u 45.0% ▲55.0%
4,000u 40.0% ▲60.0%
5,000u 35.0% ▲65.0%


([財産評価基本通達]の評価方法)

 「財産評価基本通達」による評価は、あくまでも大量処理のための評価手法で、土地については、対象不動産の前面に敷設された路線価により基本的には計算される。
 建物については、個別の建物の固定資産税評価額により計算される。

 路線価は一般的には、地価公示価格の概ね80%相当額で付設されている。建物の固定資産税評価額は通常の建物価格の概ね50%程度の価格であり、相続税、贈与税の税額の計算には有利であるが、分配の仕方によっては相続人同士に著しく不公平を生ずる。


 (土地)
                             [借地権「借家権
         [路線価]                 割合]   割合]
      4,770,000円/u
× 175u × ( 1 − 0.8 × 0.3 ) = 634,410,000 円 

 (建物)
                    「借家権
     [固定資産税評価額]    割合]
     
129,386,000円
×   (1 − 0.3) = 90,570,000 円 
 
 (合計)

       [土地]         [建物]
     
634,410,000 円+90,570,000 円=724,980,000 円

([不動産鑑定評価]の評価方法)

 「不動産鑑定評価」による評価は、不動産鑑定士による評価である。あくまでも市場価値を表した時価を求めるもので、対象不動産の「類型」「種別」に応じた正しく、正確な評価である。

 本件の評価は、「貸家及びその敷地」の評価で、A.原価法に基づく積算価格と
B.収益還元法に基づく収益価格を求め、両試算価格を総合的に勘案して鑑定評価額を決定する。

 A.
原価法に基づく積算価格

 ・土地価格

    ・標準画地価格   
7,800,000円/u
                                                                                          [個性率]
        ・ 土地価格        1,070,000,000円(7,800,000円/u × 0.79 × 175u)

  ・建物価格

     ・再調達原価    340,000,000 円
300,000円/u × 1,133u)
                                                                                                  [現価率]
          ・ 建物価格         170,000,000 円 (340,000,000 円  ×  0.50 )
  
  ・積算価格            1,240,000,000 円
              

 B.
収益還元法に基づく収益価格

  ・総収益    83,445,647 円 (基準階家賃 20,000円/坪 共益費1,750 円/ 坪) 
   
         
       ・総費用       13,841,800 円 (経費率 16.6%) 
       
       ・純収益      68,085,197 円 
                                                                     [還元利回り]
    ・収益価格     1,250,000,000 円  (68,085,197 円 ÷ 5.45%) 

                              
 C.試算価格の調整と
鑑定評価額  
    
   収益向き物件であるため、収益価格を採用し鑑定評価額を1,250,000,000 円と決定した。



ポイント

@[財産評価基本通達]の評価方法

  724,980,000円(価格比 58)(価格比 100

A[不動産鑑定評価]の評価方法

 1,250,000,000円→価格比 100)(価格比 172)

 なんと、鑑定書を取ったおかげで、「財産評価基本通達」で評価した場合より約
172増の評価が出ました。

 路線価のみを頼りに考えていたことが誤りだったのです。
依頼者は鑑定書を基に、相続財産の再配分をやり直し、3人の兄弟で話し合いがつい
たと喜んで報告してくれました。
 やはり、なんでも素人判断せずに専門家に相談すべきなのです。


解  

 財産の相続・贈与で一番問題となりやすいのが、土地・建物などの不動産の分配で
す。不動産は個別性が強く、更地、建物付の土地、借地権付の土地、貸家に供されて
いる土地等により価格は相当異なるので、鑑定評価書により適正な価格を知れば、公
平に財産を分配することができます。

 相続税等を算定するため、「財産評価基本通達」による簡便な評価が認められてい
ます。例えば「貸ビル」は貸家に供されている土地+貸家で評価されますが、鑑定士
の評価では「貸家及びその敷地」として評価され、首都圏では「財産評価基本通達」
による簡便な評価よりかなり評価額が高くなります。

 相続財産の評価では「財産評価基本通達」による簡便な評価が認められてお
り、相続税では負担が安くてよいのですが、不動産の分配をする場合は「貸ビ
ル」は鑑定書を取ることをお勧めします。


                         》》このページのトップに戻る

事例2 《広大地の判定評価》

   
 
 ご相談内容

   オーナー様からのご相談で、「父親が亡くなり東京都下で大きな土地(約2,000
   u
)を相続した。「広大地の判定は不動産鑑定士しかできない。」と聞いた
  ので鑑定評価書(意見書)をとって、その鑑定書を税務署に提出して広大地の判
  定を受け税金を安くしたい」といったご相談でした。

  早速、当事務所は調査を開始しました。


 物件内容

   所 在 地:東京都○○市
   用途地域:準工業地域(建ぺい率60%、容積率200%)
   土地面積:約 2,000u
   道路幅員:7
   駅からの距離:徒歩18


 評価方法

   税法上広大地かどうかという判断をする場合、A.マンションが最有効使用の
 場合の開発法、
B.1
戸建てが最有効使用の場合の開発法を求める。

                       A. マンションが最有効使用の場合の開発法   ○○○ 円 
                       B. 1戸建てが最有効使用の場合の開発法     ×××


 ポイント

   東京都下のこの地域は、用途地域が準工業地域(建ぺい率60%、容積率200%)
 のため、対象不動産周辺はマンションもあり、1戸建ての住宅もある地域という
 地域です。

   マンションが最有効とすると、広大地の判定がなされずに税金の減額ができませ
 ん。1戸建ての住宅が最有効であれば広大地と判定され相続税の減額が可能となり
  ます。

   今回のポイントは、マンションが最有効か1戸建てが最有効かという判断の問題
  となります。この判断は不動産鑑定士しかできません。

   
開発法という手法を採用し、マンションが最有効使用の場合の開発法で出した価
  格と1戸建てが最有効使用の場合の開発法を求め、高い価格が出たほうが、最有効
  使用ということになります。

   今回は1戸建てが最有効使用の場合の開発法のほうが高い価格が出たため、1戸建
  てが最有効使用というこ とになります。よって、広大地という判断になり相続税
  評価が安くなり相続税が大幅に安くなります。

   したがって、不動産鑑定士がこの2手法を適用しなければ、広大地の判定が
  できない
ということになります。もちろんこの過程では、当該不動産の所在する
  区市町村の指導要綱の内容を反映した開発法でなくてはなりません。この指導要
  綱を反映させた開発図面を作図しなくてはなりません。

   A.マンションが最有効使用の場合の開発法 ○○○ 円  B.1戸建てが最有効使用の
  場合の開発法
 ××× 円で、1戸建てが最有効使用の場合の開発法の方が高く出たた
  め、広大地という判定になりました。

   広大地評価という難しい局面で、不動産鑑定士をうまく活用できたことが今
  回のポイントです。

 解  説

  後日、オーナー様に交渉の結果をお聞きしたところ、当社が評価した鑑定評書が
  認められ相続税の減額が
されました。大変に感謝されました。

   広大地評価は、非常に複雑で難しいものです。そんなとき不動産の専門家である
  不動産鑑定士をうまく活用し、お客様の問題解決に役立ちます。

   評価額が×××円安くなり、
税金が***,***,***円安くなりました。


                         》》このページのトップに戻る


事例3 《遺産相続時の評価》〜がけ地、私道敷き、無道路地、不整形地等



がけ地の評価


 物件内容

   所 在 地:東京都○○市
   用途地域:第1種住居専用地域(建ぺい率40%、容積率80%)
   土地面積:約 800u
   道路幅員:5m
   駅からの距離:徒歩10
  路 線 価:400,000 円/u
  斜  面:北斜面
  崖地割合:25%

 評価方法


 
([財産評価基本通達]の評価方法)
  
  ・路線価×奥行価格補正率×がけ地補正率=
1u当たりの評価額 
   
   ・
1u当たりの評価額 ×地積 =がけ地としての価額

  
     よって、259,000,000 円(324,000 円/u)


 ([不動産鑑定評価]の評価方法)

  ・
5m道路に接面する150u程度の整形な中間画地の標準画地価格

       
470,000 円/u 

    ・対象不動産の鑑定評価額
                   [個別格差]
      470,000 円/u × 53.5/100 × 800u
201,000,000 円(251,000 円/u)

              ( 個別格差)

        ・がけ地 
                  [北斜面][傾斜度][面積比][面積比]

                       10/100 × 60/100 × 0.25  +  0.75 × 1.00 = 0.765(▲23.5%)
             ・面積過大         ▲30
     
          ・合計(相乗積)   ▲46.5                     

     
ポイント

 
・[財産評価基本通達]の評価方法)による価額は、259,000,000 円(324,000 円/u)

   ・[不動産鑑定評価]の評価方法)による価額は、 
201,000,000 円(251,000円/u)
    となった。

    ・
[財産評価基本通達]の評価方法)による方法は、大量評価のための算定手法であ
   るために、時価よりも高く出ることが多い。



私道敷きの評価



評価方法


([財産評価基本通達]の評価方法)

  ・通常の宅地評価×
30
   
但し、不特定多数の者の通行の用に供されている私道はゼロ評価。

([不動産鑑定評価]の評価方法)

 
・通常の宅地評価×0
  「
不動産鑑定評価」では、私道はほとんどの場合ゼロ評価をします。

ポイント

 ・私道の評価は、[財産評価基本通達]の評価方法では、不特定多数の者の通行の用
   に供されている私道以外は、通常の宅地評価の
30%相当額の評価になります。私
   道は道路以外に使い道はなく、建物も建てられず
30%価値がつくのはおかしい。

 ・不特定多数の者の通行の用に供されている私道も、「不特定多数の者の通行の用
   に供されている」という認定は厳しく、ゼロ評価になる場合は少ない

 ・[不動産鑑定評価]の評価方法では、時価を求めますので、私道はゼロ評価としま
   す。


無道路地の評価


 物件内容

   所 在 地:東京都○○市
   用途地域:第1種住居専用地域(建ぺい率40%、容積率80%)
   土地面積:約 400u
   道路幅員:無道路地(道路接面なし) 
   駅からの距離:徒歩10
  路 線 価:400,000 円/u(最も対象土地に近い路線価)
  道路までの距離:20

 評価方法


 ([財産評価基本通達]の評価方法)
  
   ・路線価×奥行価格補正率×不整形地補正率=1u当たりの評価額 …… @
     路線価×奥行価格補正率×間口狭小補正率
               ×奥行長大補正率=1u当たりの評価額 …… A

    ・@又はAのいずれか低いほうの評価額×地積 =不整形地としての価額

   ・不整形地としての価額−無道路地のしんしゃく=
評価額

      よって、
79,400,000 円(199,000 円/u)

 ([不動産鑑定評価]の評価方法)

 ・最も対象土地に近い道路に接面する
150u程度の整形な中間画地の標準画地価格

       
450,000 円/u

   ・対象不動産の鑑定評価額
                [個別格差]
      450,000 円/u×38.2/100×400u
68,800,000 円(172,000 円/u)

         [個別格差]  面積▲15 無道路地▲55 計▲61.8(相乗積)
     
ポイント

 
[財産評価基本通達]の評価方法)による価額は、79,400,000 円(199,000 円/u)

   ・[不動産鑑定評価]の評価方法)による価額は、 
68,800,000円(172,000円/u)と
         なった。

     ・ [財産評価基本通達]の評価方法)による方法は、大量評価のための算定手法であ
     るために、時価よりも高く出ることが多い。

 

不整形地の評価



 物件内容

   所 在 地:東京都○○区
   用途地域:第1種住居地域(建ぺい率60%、容積率150%)
   土地面積:約 480u
   道路幅員:6m
   駅からの距離:徒歩10分
  路 線 価:390,000 円/u
  
 評価方法


 ([財産評価基本通達]の評価方法)
  
  ・路線価×奥行価格補正率×不整形地補正率=1u当たりの評価額 …… @
    路線価×奥行価格補正率×間口狭小補正率
              ×奥行長大補正率=1u当たりの評価額 …… A

    ・@又はAのいずれか低いほうの評価額×地積 =不整形地としての価額

       よって、
163,000,000 円(340,000 円/u)

 ([不動産鑑定評価]の評価方法)

   ・
6m道路に接面する150u程度の整形な中間画地の標準画地価格

       
470,000円/u

      ・対象不動産の鑑定評価額
                [個別格差]
      470,000 円/u×66.4/100×480u150,000,000円(313,000円/u)

        [個別格差]  不整形▲17 面積過大▲20 計▲33.6(相乗積)
     
ポイント

  ・[財産評価基本通達]の評価方法)による価額は、
163,000,000 円(340,000 円/u

  ・[不動産鑑定評価]の評価方法)による価額は、 150,000,000 円(313,000 円/uと
         なった。

     ・[財産評価基本通達]の評価方法)による方法は、大量評価のための算定手法であ
      るために、時価よりも高く出ることが多い。

                    》》このページのトップに戻る

事例4 《不動産の交換(親族間)の評価》

 


 
ご相談内容

   個人の方からのご相談で、「ある親族と不動産(更地どうし)の交換を予定して
 いるが、路線価を調べたところ高い方の不動産との差額が20%以内ではない。今の
 ままでは税法上の交換が認められず、税金が発生してしまう。何とかならないか」と
 いう相談でした。

  当事務所では、早速現地調査に着手したところ、相談者のお持ちの不動産(対象
 不動産A)が個性のある不動産であることが判明し、直ちに鑑定評価に着手しまし
 た。


 物件内容

  対象不動産A

    所 在 地:東京都○○区
    用途地域:近隣商業地域(建ぺい率80%、容積率300%)
    土地面積:200u(60.5坪)
    道  路:15m区道
   路 線 価:800,000円/u(価格比 100
   概  要:間口7m、奥行29m、矩形の中間画地


  対象不動産B

    所 在 地:東京都○○区
    用途地域:住居地域(建ぺい率60%、容積率200%)
    土地面積:200u(60.5坪)
    道  路:8m区道
   路 線 価:600,000円/u価格比 75
   概  要:間口12m、奥行17m、矩形の中間画地



 評価方法

   路線価は、あくまでも当該道路に面する標準的な画地(標準的な間口・整形地・
 中間画地)の価格を表したものです。対象不動産Aは間口が狭く、奥行きも長いの
 で価格は安くなります。 

   対象不動産Bは間口と奥行きのバランスもよく、標準的な画地です。   

    ・Aの標準画地価格  970,000円/uと査定(価格比 100)

    ・Bの標準画地価格  730,000円/uと査定(価格比 75.3)

    ・Aの鑑定評価額
             [個別的要因]
      970,000円/u  ×  90/100  ×  200u  =  174,600,000円(価格比 100)

                  [個別的要因]
           間口狭小 ▲5
           奥行長大 ▲5  計▲10

    ・Bの鑑定評価額
             [個別的要因]
      730,000円/u  × 100/100  ×  200u  =  146,000,000円(価格比 83.6


 ポイント

  @鑑定書を取らなかった場合
  
   価格比が10075で、所得税等の税金が課税される

  A鑑定書を取った場合
  
   価格比が10083.6で、所得税等の税金が課税されない

  鑑定書を取ったおかげで、税金が課税されずに土地が有効利用されました。

  路線価のみを頼りに考えていたことが誤りだったのです。やはり、なんでも素
 人判断せずに専門家に相談すべきなのです。


 解  説

    物件を交換するとき、交換資産の評価を適正に行わないことで、頻繁に紛
 争が生じています。

 
 特に税法上の交換の場合は、価格的には交換する資産の評価額の差額が、金額が
 大きいほうの20%以内でなくてはなりません。鑑定評価を事前にしておけば安心
 して取引を進めることができます。

  特に、法人とその役員等との間の売買・交換、同族会社の法人と代表者個人の取
 引等は税務上厳しくチェックされますので、鑑定評価をしておくことが必要です。

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事例5 《同族会社と代表者の取引等の評価》

  ご相談内容

     同族会社の社長様からのご相談で、「土地価格が下がり、会社から社長個人にその
    土地を売却したい。幸い会社は利益が出ており売却損を吸収できるし、社長個人とし
    ても土地価格が下がっている今妥当な価格で土地を購入できる。ここら辺は東京都内
    ても良好な場所なので、そのうち土地価格が上昇してくるだろうから早めに個人の財
    産にしておきたい。」

    「同族会社の社長から社長個人への売却であるので、鑑定評価書を取りたい。
    税務署に痛くない腹は探られたくないので。」という相談でした。
 
     当事務所では、早速現地調査に着手したところ、社長様の言っている土地価格は
    妥当と判断し、直ちに鑑定評価に着手しました。(土地価格が上がる前の話です。)


 物件内容
  
       所 在 地:東京都○○区
       用途地域:準工業地域(建ぺい率60%、容積率300%)
       土地面積:104u(31.5坪)
       道  路:4m区道
      概  要:間口7m、奥行14m、矩形の中間画地 
    
 評価方法

       取引事例比較法を採用し、対象不動産の価格を○○○円と求めました。 
   
 ポイント

     @鑑定書を取らなかった場合                  
       最悪の場合、追徴課税されたりします。

      A鑑定書を取った場合                    
      鑑定評価書があれば、安心して取引ができます。税務署からのお尋ねに、種々
         資料をそろえなくて済みます。特に税務署の調査は、忘れた頃に来たりします
         ので事業をされている方には、大変な負担です。

 解  説

    法人とその役員等との間の売買・交換同族会社の法人と代表者個人の取引
      等
税務上厳しくチェックされますので、鑑定評価をしておくことが必要です。 
                                  


        



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